「本を読みたいのに、なかなか手が伸びない」
このような悩みを抱えている方が、この中にもいらっしゃるかもしれません。
あんなに読みたかった本が、気づけば部屋の片隅で積みあがっている…
実は、私もそのような経験をたびたびしています。最近も、夏休み前に図書館でたくさんの本を借りたのにもかかわらず、後期が始まるまであと数日…実はまだ読めてない本が何冊かあります…。
私は小さいころから図書館に入り浸るほど本が好きでしたが、部活や勉強で忙しくなるにつれて、一時期読書から遠ざかっていました。最近は大学生活も後半戦も終盤に差し掛かったこともあり、また読書熱が再燃しています。
しかし…
気になる本を借りたり買ったりしても、結局読まずに数週間、さらには数ヶ月が経過してしまうことがよくあります。
以前は本棚にある「まだ読んでいない本」を目にすると、焦りや罪悪感を感じることも多かったです。
「積読」という言葉があるように、「本を読みたいのに読めない」という悩みを抱えている方は、意外と多いのかもしれません。
実際、本が苦手な人よりも、本が好きな人こそ積読に苦しむ傾向が強いと感じます。自分で買ったのに…本当は読みたいのに…という気持ちが、積読への罪悪感を増幅させてしまうのです。
でも、もう心配しなくても大丈夫です。今日は自分の経験や学びを基に「本が読みたいのに読めない」という悩みの原因と解決策について徹底的に解説します。
この記事を読んで、自分に当てはまる「読めない原因」を見つけ、対策をとることで、あなたの読書週間がもっと前向きなものになるでしょう。
家にある積読が、あなただけの宝の山にみえてくるかも!?
なぜ本が読めないのか?原因と対策
1. 本の内容を全部記憶したいというプレッシャー
本を読む時に、「すべての内容を覚えなければ」というプレッシャーを感じてしまい、気軽にページをめくれなくなることがあります。さらに、本を読みながら細かくメモを取ろうとすると、読むこと自体がハードルに感じてしまうことも。特に、何かを学びたいという気持ちが強いほど、このプレッシャーは大きくなります。
特に大人の方に多いのはこのパターンでと思います。
私も小説などただ本を楽しむために行う読書の場合、時間を忘れて没頭し一晩で大半を読み終えてしまう経験は今でもあります。
しかし最近は「学びたいことがあるからそれに関連する本を読む」ことが増え、読みたいけど「今メモできるものが手元にないからなぁ」と読まない選択することが多くなりました。
幼い頃は本から学ぶというよりも純粋に読むことを楽しんでいたため、読書量は確実に今よりも多かった記憶があります。
対策
まず前提としてすべての内容を完璧に覚える必要はないと気づくことです。ごくごく一部の方を除いて99%の人は、数分もすれば覚えたことは少しずつ記憶から抜け落ちていきます。だから大半の人にとって完璧なんてないのだから、一度完璧主義を捨ててみるのはいかかでしょうか?
例えば「大切だ、これだけはどうしても忘れたくない」というポイントだけをメモし、あとは気軽に読んでいくスタイルです。
また何度も繰り返し読むことで、自然と記憶に残ることも多いです。そのため好きな時にいつでも本を読めるようにしたり、お気に入りの本があれば何度も読み返してみるのがおすすめです。
実際に私は本を日常的に読み始めてから、日常生活の中でふと本の中に出てくた言葉が頭に浮かんできたり、その言葉が自分の行動(選択)の指標になることが度々あります。
2. メモを取ることがハードルになっている
先述した「なるべく多くの内容を覚えたい」にもつながる内容なのですが、本を読んでいると大切だと感じるものが多かったりしてメモしたいことが増えてしまい、気軽に読み進めることができなくなることがあります。
特に「あとで役立てたい」「しっかりと記憶しておきたい」という思いが強くなるほど、メモを取ることが義務感に変わり、結果として本を読もうというハードルが上がってしまうのです。
メモを取り事で見返したときに思い出しやすいというメリットもありますが、本を読み始めるハードルを上げることや一冊を読む時間がかかりすぎてしまうといったようなデメリットが存在します。
対策
メモすることは義務ではありません。読む時に無理にメモを取ろうとせず、読み始めてみてどうしても忘れたくない部分が出てきた時だけメモするという選択肢が、より本と私たちの距離を近づけてくれるひとつのきっかけの一つになるでしょう。
そして移動中の隙間時間や寝る前の布団の上など、本を読む際にメモすることが難しい状況も多くあると思います。そんな時こそ気軽に本を読んでみてください。面白い本であればメモせずとも何度でも読み返すことで、少しずつあなたの頭の中に記憶が蓄積されていきます
行動しなければ、失敗は100%無い。成功も100%ないけどね。
ウェイン・グレツキー
私は以前は読書の記録を始めてから本にA5のルーズリーフを挟み本と一緒にペンを持ち歩き、常にメモできるようにしていていましたが、最近はやめてみることにしています。現在はどうしてもメモしたい時だけ、スマホのメモや読書記録用のアプリにメモをしていく形です。
3. 本を持ち歩いていない
本を読めない理由の一つとして、隙間時間に本が手元にないことがあります。特に大学生や社会人だと、忙しい毎日の中で本を持ち歩く習慣がなければ読書の機会を作るのが難しいことも多いです。
隙間時間、移動中、寝る前の時間、暇さえあればスマホを開いて、SNSやYoutubeを見たり常にイヤフォンで何かしら再生していたりしていませんか。
おそらくここ数年で一日の中で何もしないでボーとする時間がほとんどない人が急増しました。(電車に乗った時に意識的に周りの人が何をやっているのか見渡してみると、8~9割の方がスマホを触っていて驚いたことがあります)
「忙しくて本を読む時間がない」と感じている方は、本は時間に余裕があるときにじっくり読むものと考えていませんか。そのマインドによって、一日の中でまとまった時間が取れず、本を読みたいのに読めないというジレンマに陥っているかもしれません。
対策
読書を習慣にするためには、隙間時間にサッと読めるように本が基本的にいつでも手元にある状態を作っておくことが重要です。
まずはスマホを持ち歩くように、本を持ち歩いてみてください。
もしその日に一切その本を開くことができなかったとしても大丈夫、とにかく自分の手元にある状態を作ってください。通勤通学の時間、休み時間、待ち合わせや一人で移動する時間等々、意外と一日に本を読めるタイミングはたくさんあります。
とにもかくにも、「暇さえあれば本を開く習慣」を身につけることが大切です。
私は常に一冊(コンパクトな本など)カバンに入れて持ち運んでいますが、人によっては電子書籍を活用するなど、少しの時間でも読書を楽しめる機会が増える環境づくりにチャレンジしてみてください。
読書をもっと楽に、ライトに楽しもう
本を読むことは、自分のためになる素晴らしい活動です。しかし、それがプレッシャーや義務感になっていしまうと、かえって読書自体が楽しめなくなってしまいます。
本は気軽に楽しむものであり、読んだことすべてを完璧に記憶しなくても大丈夫です。好きな本、面白い本、ためになる本だと感じたら、何度も読み返せばいいのです。
読書は娯楽の一つでもあり、自分の好きなように楽しんでもよいのです。
今日からでも、自分のペースでより自由に本と向き合ってみるのはいかかでしょうか。
番外編(「読書を自身の血肉にしたい!」という方に向けて)
学びのためにメモを取る場合:ピックアップ法のすすめ
それでもどうしても学習のためにメモを取りたい場合、「中田敦彦のYouTube大学」の中で紹介されている「ピックアップ法」を活用するのがおすすめです。
これは、本の中から自分にとって重要だと思う部分だけをピックアップしてメモし、すべてを記録するのではなく需要なポイントを事前に絞ってから読み進めていく方法です。
(この動画では斉藤孝さんの『大人のための読書の全技術』という本の内容を、本解説の動画に定評がある中田敦彦さんがの経験を踏まえつつ解説されています。わかりやすいだけでなく、多くの方が陥りがちな読書に対する思い込みを覆す非常に興味深い動画なので、気になる方はぜひ一度見てみてください。)
行動に移すための読書術
したことの後悔は、日に日に小さくすることができる。
していない事の後悔は、日に日に大きくなる。
林真理子(作家)
実際に行動に移したいと感じた内容を見つけた際、その場ですぐにできるものであれば「まずはやってみる」と決めてしまうこともおすすめです。小さな一歩でも行動を起こした人と、行動を起こさない人には大きな差があります。
もし今すぐにできない事であれば、いつまでに実行するか期限を決めてカレンダー等に記録しておくのも効果的です。
本の記録や感想を残しておきたい方
本を読んでいて心が動いたこと、どうしても思い返したい言葉に出会ったときは、その都度スマホ等ににメモをしておきましょう。ただし、繰り返しにはなりますが無理にメモを取る必要はありません。
そしてメモは本の内容をそのまま映すだけでなく、自然に自分が思ったことや感じたことをメモするのもおすすめです。脳の仕組みによって感情を伴う物事は強く記憶されるからです。(エピソード記憶)
読んだ本の感想を書く際は、読み終わってからすぐに書き出すのがベストです。実際に読み終わった後は最も記憶に残っているだけでなく、読み終えた後の興奮のままアウトプットの作業ができるため効率が良いです。
感想を文章としてまとめるのが苦手な方へ
感想がなかなか出てこない、まとめられないというなお悩みを持っていらっしゃる方もいるかもしれません。そのような方には以下の方法をおすすめします。
この方法はメンタリストDaigoさんの著書『人を操る禁断の文章術』の中で紹介されています!
タイマーを5分などにセットして、思い浮かんだことを短時間で一気に書き出します。この時に箇条書きでも単語でも構いません。きれいな文章にする必要は一切ないので、タイマーが鳴るまで続けましょう。
時間が足りなければ何度かこの作業を繰り返し、最後に書き出したものを読み返しながら文章にまとめていくことで比較的簡単に誰でも感想文をまとめることができます。(これは『ブレインダンプ』という手法で、脳に入っている情報をすべて出し尽くす作業です。書き出した情報を眺めていくうちに少しずつ書く道筋がみえてくるはずです。)
読書中のメモがある場合は、メモを見ながら自身の書いた感想文を補足します。
読書の主役はわたしたちである
本を読むことが好きな人にとって、読書は自分の成長やリフレッシュの時間です。
だからといって本を特別扱いせず、もっとライトに読書を楽しむことが大切です。
もし今積読や自分の読書習慣に悩みがある方は、ぜひ今回の方法を参考にしてみてください。
これからもみんなで一緒に読書ライフを楽しみましょう!!
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